新・羅州駅



新線上の羅州(ナジュ)駅は、旧線のそばにあるものの、旧栄山浦駅から約800メートル離れています。さらに旧羅州駅からはもっと離れています。
つまり、羅州市域=かつての羅州郡の中心である羅州と、交通の要衝であった栄山浦の、2つの市街地のどちらからも離れた所の丘陵を切り開いて建設されたものです。廃止になった両駅を統合したという言葉どおり、旧栄山浦駅の地位をそのまま引き継ぎつつ駅名は「羅州」です。
光州駅もそうですが、遠距離交通に特化された感のある韓国の地方国鉄の駅は、市街地に近いかどうかはあまり考慮されないようです(まあ、日本の新幹線の駅のことを考えれば、同じようなものかもしれません)。それよりも用地を大規模に確保できる場所に立派なものを、という思考の方が優先するということなのでしょうか。



旧栄山浦駅から、しばらく旧線に並行した道を行くと、左から新線の巨大な陸橋が姿を現わす。
そして、旧線の頭上を横切るところ。赤い線を引いたところが築堤の上の線です。
旧線と新線のクロス地点


旧線にそって歩いていたので、遠回りになってしまいましたが、ようやく新・羅州駅が見えてきました。
写真だとほとんど分からないのですが、赤とオレンジのラインのムグンファ号がちょうど停車しています。
画面左下、背の低い木に挟まれて両脇に雑草の生い茂った砂利道が、旧線です。
(このページの一番下の写真参照)
新・羅州駅遠景
周辺には、本当に何もありません。駅周辺には今のところ店などの建物もありません。羅州、栄山浦どちらの町からも歩くには遠い感じです。なぜか、市庁は近い所にあります。


別に列車に乗る用事はないのですが、駅前まで行ってみました。
クリーム色の駅舎の新・羅州駅。セマウル号の停車駅です。
新・羅州駅駅舎とロータリー 正面玄関を拡大・列車が見える

・・・実はこの時、遠景から撮ったときとは別の列車がちょうど駅に滑り込んできていました。玄関の扉の奥の改札を通して、停車中の車両の一部が写っています(右の画像)。駅舎を撮るためにホームからはだいぶ離れた場所に立っていたので、近づくわけにも行かず、あわててシャッターを切ったものの、ほとんどが手ブレでアウトでした。なんせ、普段は動くものなど撮らないので・・・(笑)

そうやってようやく撮れたのが下の一枚(これだってちょっとブレてますが)。羅州駅を出発していくところで、最後のチャンスでした。良かった・・・
普通列車
このサイト初の列車写真(しかも現役)。気動車の3両編成、木浦行。
たぶんトンイル号(各駅停車)だと思います。車体の種類までは分かりませんが。


駅前のロータリー。だだっ広い上に駐車場までありましたが、羅州、栄山浦の両市街へ行くバスは一系統、一日12往復だけ。時間が合わなければ、タクシーを使うしかありません。もっとも、荷物が多くなければ、坂道と階段を上って国道の陸橋(旧線を跨いでいる)の上まで出れば別のバス停がありますが(上の、遠景写真を撮った地点)。
それでもソウル行きのセマウル号やムグンファ号が止まるので、利用する人は多いようです。この日もロータリーには見送り、迎えの車がちょこちょこと出入りしていました。
※2004年4月から、KTX(高速鉄道)の列車も一日4往復止まることになりました。ただし、セマウル号の本数は減らされています。


駅前。


新・羅州駅のロータリーの、駅舎とは反対側に旧線の橋が残っていました。
9月21日追記:この橋の向こう側に見える道路をバスで通った際に見たところ、橋桁が撤去されていました!もう今は、橋台しか残っていません。
ガーダー橋


日も暮れてきて、この日の撮影は切り上げることに。
最後に、新駅を遠景に旧線跡(左側)をフレームに収めてみた。
9月21日追記:この写真に写っている部分も、9月21日に見たところ、砂利が引っ掻き回されたようになっていました。上の写真の、橋桁の撤去の為に車か重機が入ったのではないかと思います。

再び遠景−新・羅州駅と旧線


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