■旧「慶全線」潭陽−金池・未成区間■

第6回 豊山面大佳里付近−ヒャンガ集落 その2/2:
ヒャンガトンネル−蟾津江にかかる橋の橋脚




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ヒャンガトンネル



しばらく道路を行くと、前ページの豊山面案内図にも載っていた、ヒャンガトンネルが姿を現します。
車道のメインは左に曲がって、岩山の山肌を這い登っていきます。一方、未成線の軌道はやや右に曲がり、岩山をくりぬいて反対側の川岸へ抜けています。
岐路の間にある碑には「ヒャンガマウル(村)」と彫られ、この2つの道が共にヒャンガ集落の玄関である事が表されています。



大型車はトンネルを通れません。普通の大きさの車でも、トンネル内ではすれ違えないため、トンネルを入る際には一度止まって対向車がないか確かめることになります。それでも、この向こうのヒャンガ集落の人や地元の人にとっては、このトンネルがヒャンガへの入口です。


トンネルの中は真っ暗で、奥に進むにつれだんだんと何も見えなくなってきます。
一定の間隔で壁に開いている退避スペースから何か飛び出してきたらどうしようと不安になっていると、そのうちに灯りが見えてきました。坑内が曲がっているため、合せて3つの灯りがつけられています。
ただ、暗いことは暗いのです。進んでいく途中でオートバイが前方からやってきたのですが、無灯火でエンジン音をトンネル内に響かせてやってきたので焦りました…






トンネルを出た、反対側のポータル(入口)。トンネルの中に写っている小さな点は坑内の赤色灯の灯りです。撮影している間にも、地元の車がこのトンネルへ入っていきました。




蟾津江にかかる橋の橋脚



トンネルを出るとやがて、集落の中心へ向かう道は軌道の跡を降りて左側に曲がっていきます。そして道の正面は一段低くなって広くなっていました。元は駐車場だったようですが雑草が生い茂っています。
そして写真の中央、少し高くなっているところが橋台です。今では木が生い茂っています。




そこから、村とは逆に右側の川岸へ降りていく道を下っていくと、橋台の片側の輪郭と、それに続く橋脚の列が姿を現してきました。
川岸には川魚の料理を食べさせる料理店がありましたが、冬ということもあってかお客さんの姿は無いようでした(人はいましたが)。



橋台。



橋脚の列。

※2014年2月の段階で航空写真を見ると、この橋と同じ位置に橋梁のようなものが渡されており、その上流側にも構造物が設置されているのが確認できます。工事が進行中なのか完了したのか、どのような形で橋脚が活用されているのか(あるいは撤去されたのか)は不明です。



橋の反対側(左側)から見た橋脚の列。
その先の対岸の橋台は木が生い茂って、確認することはできませんでした。




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